ボイストレーニングで大切な腹式呼吸

ボイストレーニングで大切な呼吸法には、胸を使って行う「胸式呼吸」と、お腹を使って行う「腹式呼吸」の2種類あり、その中でもボイストレーニングで大切な呼吸法は腹式呼吸です。

胸郭(助骨全体)をなるべく動かさないように行う呼吸法です。簡単にいうと息を吸った時にお腹が膨らむ呼吸法で、ボイストレーニングの基本になります。腹式呼吸を行うと横隔膜が上下に動き、空気の量が調整しやすくなるため、声に安定感が生まれます。また、腹式呼吸に慣れると、強い空気圧で息を長く出す事ができるため、音質はもちろん大きくてまっすぐ通る声が出しやすいです。深くゆっくりした呼吸法になりますので、副交感神経も活発になり、心身共にリラックスした状態が維持できます。

まず、腹式呼吸を行う際に大切なのは姿勢です。立った状態や椅子に座った状態、どちらでも構いませんので、背筋をしっかり伸ばす事を意識しましょう。そして、鼻からゆっくり息を吸い込みますが、吸う時は丹田(おへその下部分)に空気をためる感じでお腹を膨らませてください。息を吸った後は、お腹をへこませながら、口からゆっくり息を吐き出します。体内の悪いものを全て出しきるような感覚で、時間をかけて吐き出すと良いでしょう。

この腹式呼吸をマスターすると声が通りやすくなりますが、練習を続けていると酸欠になりやすいです。途中で休憩を入れながら、その日の体調に合わせて無理なく行いましょう。

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